こだわりについて

こだわるとは

こだわるとは、独自の基準やルールが頭の中にあって、それを守ることだと思う。

私の場合は、こんなルール(こだわり)を持っている。

  • 体調が悪くなるのが嫌なので、23時ころには床に就く。
  • 疲れた状態で月曜に出勤するのが嫌なので、日曜日は遠出しない。
  • 毎日食料品の買い物をするのが面倒なので、買い物は1週間に1回のみ。
  • 何かを買うときは、長く使える頑丈なものを選ぶ。加えて、手放すときに高値で売れるものを選ぶ。
  • 極端にお金・時間のかかる趣味に手をださない。
  • 出張のときは、移動時間を無駄にしないため本をいつも持ち歩く。
  • 移動に時間をかけない。

 

こだわりのメリット

こだわりを持つと、こだわりに関連する知識が手に入る

たとえば私のように「移動に時間をかけたくない」というこだわりがあると、

  • 同じ距離を車で移動するときは、交通量の少ない朝方や夜間のほうが短時間で済む。
  • 左側通行の日本においては、たいていの場合、右折をするときは対向車をやり過ごすための待ち時間がかかる。
  • 車の移動中は運転に集中しなければならないので、ながら作業ができない。できるとしてもラジオを聞いたり、オーディオブックを聴いたりといった聴覚によるながら作業くらいしかできない。一方、電車、新幹線、飛行機による移動では、聴覚による作業だけでなく、本を読むといった視覚を使ったながら作業ができる。

 このように「移動時間の短縮・有効活用」に関する知識が手に入る。人間は頭の中に入っている情報を使って物事を考えるので、知識が増えるということは物事を考える材料が増えるということ。こだわりを達成するために調べた知識は人から聞いた知識と違って自分の欲求を叶えたいという強い感情を伴っている。強い感情を伴って覚えたことはより強く記憶に残って後から思い出しやすい。つまり、こだわりをもつことは、物事を考えるときに思い起こして使える材料を蓄えることにつながる。

 

こだわりのメリットを高める方法

こだわり(ルール)は抽象的であるほど、より多くの行動・知識につながる。

たとえば、上で書いた「移動に時間をかけたくない」というこだわりをより抽象的にすると、「大切な時間を失いたくない」になり、さらには「損をしたくない」というルールになる。このような抽象的なルールは広い分野に適用できる。つまり、移動という観点だけでなく、損をする可能性のある出来事すべてに関して、損をしないための行動、知識につながる。

 

時間を無駄にしたくない

  • 列に並んで待つとき、新幹線、飛行機での移動中は本を読むなどの勉強時間に充てる。
  • 価格を気にせず同じものを買うのであれば、スーパーよりも一人当たりの購入点数が少なく、駐車場から入り口までの距離、商品棚とレジとの距離が近いコンビニエンスストアで買った方が短時間で買い物が済む。

 

お金を無駄にしたくない

  • 実店舗で買うよりもインターネット通販で買ったほうが安い場合が多い。
  • 食品をスーパーで買う時、当日中に使い切ったり、保存処理をしたりするのであれば、消費期限の近い値引き品を買ったほうが安く済む。

 

病気になりたくない

  • 糖分を多く含む炭酸飲料、スポーツドリンクの飲みすぎは糖尿病の原因になる。
  • 生涯に摂取できるアルコール量には限りがある。男性で500kg、女性で250kg。

 

このように、抽象度の高いこだわりを持っていることで生活の改善につながるような行動・知識につながる。

 

 

こだわりのデメリット(時間がかかる)

こだわりがあることで時間がかかることがある。

スーパーの駐車場で、店の入り口に近い駐車スペースに車を停めたいがために、ぐるぐるとスペースを探し回っている車がいる。歩く距離を少なくしたいというこだわりがあって、できるだけ近いところに駐車したいのだろう。確かに、近いところに停めることができれば、歩く距離が少なくなるというメリットがある。しかし、毎回都合よく近いスペースが空いているとは限らない。近いスペースは皆が停めたがるので、競争相手が多い。せっかく空きを見つけても先に停められてしまったから、仕方なく別の近いスペースを探そうなんてことをやっていると、結構時間がかかるものである。

 

私は、近いスペースに停めたいというこだわりを持たないので、空いているスペースにさっと停めてしまう。むしろ、入り口から遠いスペースに好んで駐車することが多い。遠いスペースには必ず空きがあるから、必ず駐車できる。また、駐車している車の数が少ないおかげで隣の車にドアをぶつけられる危険も少ない。それに、皆が停めたがる入り口近くのスペースと違って車の往来が少ないので、駐車中に当て逃げされる危険も少ない。

駐車スペースにこだわらなければ恩恵がいろいろとあるのだ。

 

こだわりのデメリット(行動が制限される)

こだわりがあると行動が制限されたり、選択肢が減ったりする。

特に、具体的でピンポイントなこだわりを持っているほど行動が制限されてしまう。

たとえば、オーガニック食品しか食べないというこだわりがあると、普通の食品という選択肢が減ってしまう。

有名ブランドの製品でないと納得できないというこだわりがあると、無名であっても質の高いブランドを買うという選択肢が減ってしまう。

 

このように、具体的でピンポイントのこだわりを持ってしまうと、行動が制限されたり、別のもっといい選択肢を見逃してしまったりする危険がある。

 

自分の行動を極端に制限したり、選択肢を減らしたりするようなこだわりはもたないほうがいい。そのようなこだわりを持っていないか定期的に自分を振り返ってみることが大切だと思う。