自分の行動を改善するための読書

自分の行動を良い方向に変えるために読書をしています。朝起きてから30分、昼ご飯を食べ終わってから30分、そして仕事から帰ってきてから60分。毎日1時間30分から2時間は本を読むようにしています。本を読んでいると、自分の行動を変える文章に出会うことができます。たとえば、「2分でできそうなことはすぐにやってしまう」「明日の自分のサポートだと思って片づける」。このような、自分の行動を良い方向に変えるルールとなる文章を記録して定期的に読み返します。読み返すときのポイントは、自分のできていない行動に対してルールを適用できないかどうか具体的にイメージすることです。「2分でできるけど感情的な理由でできていない行動」は何だろうかと考えてみるのです。私は夕食を食べた後の皿洗いが面倒だと感じているので、皿が置かれたシンクの前に立って面倒だと感じている自分を想像します。

 

すると、ある変化が起きます。皿洗いが面倒でやりたくないと感じたときに、ストックしていた文章が自然に頭に浮かんでくるのです。「2分でできそうなことはすぐに対処する」「明日の自分のサポートだと思って片づける」といった、定期的に読み返していた文章が浮かんできます。なぜ文章が浮かんでくるかというと、自分の行動をイメージしながら文章を読み返していたことで行動と文章がセットになって記憶されるからです。人間の脳は文字からイメージしたことと現実に体験したことの区別ができないといいます。だから、何度かイメージしたことは実際に体験したのと同じことになり、イメージしていた場面に直面するとセットになっていた文章が想起されるのです。

 

文章が思い浮かぶというのを何度も繰り返していると、文章が思い浮かぶだけではなく、文章が浮かんでから「今やっておいたほうが得になるらしいから片付けようかな」、「今やらないと損になるから片付けてしまおうかな」と思うようになります。つまり、文章が思い浮かんでから、行動をとろうかなという感情が発生します。最初のうちは、そう思えるようになっても行動をとるまでには至らないものです。しかし、1回で行動をとることができなかったからといって意味がないわけではありません。大事なのは、文章が浮かんで、やってみようかなという感情が起こるようになったことです。

 

生きている限り面倒なことには何回でも直面します。面倒なことに直面するたびに、上記のように文章が頭に浮かび、片づけてしまおうかなという感情が生じます。そして、これを繰り返していると「やってしまおうかな」という感情から「皿を洗う」という行動をとれる日がきます。最初のうちは毎回皿を洗うには至らないかもしれませんが、だんだんと面倒くさがらずに皿を洗うという行動がとれるようになってきます。このプロセスを繰り返していると、やってしまおうかなという感情が起こらずとも「面倒に直面したら片づけてしまう」という行動が無意識にとれるようになります。

 

不思議なものですが、自分の行動をイメージしながら文章を繰り返し読み返しているとこういう一連の変化が起きて、自分の行動を変えることができます。より良い自分になりたいという向上心の強い方にオススメの考え方です。